サンゴ、マナティー、ペンギン、クジラなどの研究をプログラムがサポート

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サンゴ、マナティー、ペンギン、クジラなどの研究をプログラムがサポート

© NASA

気温の上昇により北極圏の氷が溶けて新しい航路が開けるにつれ、この写真のような地域では人間の活動が増える可能性がある。Pew海洋保全フェローの一人は、この地域で増加した船舶交通量に対処するための計画案を作成する。

サンゴ群体が海水温の上昇への耐性を高められるようにするにはどうしたらよいだろうか?漁業管理者は海洋生物の個体数の持続可能性を保つために何ができるだろうか?南洋での変わり続ける条件は将来のペンギンに対してどのような意味をもつのだろうか?

これらは、The Pew Charitable TrustsのPew海洋保全フェロープログラムのメンバーとして選出された海洋科学者や保存活動家たちが今年取り組んでいる課題の一部である。11人の新しいフェローは、北極からアフリカ、熱帯地方、南極まで、世界中で研究を行っている。

サンゴ白化現象、ペンギン、北極グマを調査している一部のフェローにとっては、気候変動により研究に緊急性が増している。その他のプロジェクトも重大度に変わりはなく、アフリカマナティーの個体群の遺伝、生態、健康状態の研究などがあり、地元の漁師と協力して小規模漁業で持続可能性を維持するうえで障壁となる問題について理解を深めている。クジラの長距離移動、食事、望ましい生息環境、採餌領域について研究しているフェローもいる。 

外部の海洋専門家からなる国際委員会は、厳格な指名・評価プロセスにより、海洋環境保護に対するプロジェクトの潜在価値に基づいてフェローを厳選する。2002年から2016年までは一年に5人の優れた中堅プロフェッショナルにフェローシップが授与されたが、2017年のクラスでは追加の支援があり、Pewは高い人気を誇るこの栄誉あるフェローシップの受賞者数を倍以上に増やすことができた。

Pew海洋保全フェロープログラムの目標は、才能あふれる科学者や専門家が世界の海洋に対する脅威に取り組めるようにすることである。それぞれのフェローの研究が、海洋生物種と生息環境を保護するための鍵となる。

プログラムはこれまで37か国156人の海洋専門家を選出しており、将来の海洋を最善の状態へと導けるように多様な視点をもって取り組みを発展させている。今年は9か国のフェローが加わった。受賞者には、海洋保全問題に取り組むために設計された3か年プロジェクトに対してそれぞれ15万米ドルが授与される。

2017年の受賞者とそのプロジェクトの一覧はこちら