アップル・プイ・イー・チュイ博士

アップル・チュイ氏は、香港中文大学サイモンF・S・リー海洋科学研究所でサンゴの胚と幼生の飼育を行っています。これらの幼生は稚サンゴになるまで飼育した後、傷んだ香港のサンゴ群集の再生を促すために慎重に移植されます。

アップル・プイ・イー・チュイ

プロジェクトタイトル:香港の劣化サイトにおけるサンゴ群集の再生

香港のサンゴ礁は、汚染や人間による過度な利用と開発により著しく劣化しており、再生と回復の力が制限されています。 
世界中で海洋の温暖化によりサンゴ礁の生態系が損なわれていくにつれ、温暖化の影響を逃れようとする種の避難場所として、現在比較的寒冷な地域の重要性はますます高まっていくものと考えられます。香港を含む中国南部の海岸は、生息域を北に移す可能性がある熱帯のサンゴ種にとって潜在的に重要な生息地となります。現在香港と中国南部に生息しているサンゴは、環境ストレスに対する耐性が高いため、将来的なサンゴ礁拡大のための遺伝子プールとなる可能性もあります。

香港のサンゴ礁は、その現状にもかかわらず生物多様性に富んでいます。チュイ氏はサンゴの断片ではなく、有性生殖されたサンゴを使用してサンゴ礁を再生する技術を開発する予定です。一般にサンゴ礁の再生には、サンゴ群体から折り取られた断片が使用されます。有性生殖に由来するサンゴの個体群は、断片から形成されるものよりも遺伝的に多様で、環境変化への適応性が高くなる可能性があります。

チュイ氏は配偶子、つまり成熟したサンゴ群体から得た卵と精子を使用して、実験室で受精させ、リクルートと呼ばれる稚サンゴを生み出します。こうして実験室で育成したサンゴを劣化したサンゴ礁に移植し、香港でリクルートの生存率を最大限に高めるための最適なやり方を求めていきます。さらに、遺伝的に異なる2種類以上のサンゴの子孫を1つの群体に組み合わせる、リクルートフュージョンと呼ばれる技術を適用し、サンゴの回復力と成長を強化します。こうした実験から得た情報を利用して、チュイ氏は香港でのサンゴ礁再生に向けた、客観的証拠に基づくプロトコルを開発します。 

香港のような、サンゴの成長にとって限界的な環境でサンゴや他の種を保護することは、地球規模の気候変動で危機にさらされているサンゴ礁の世界的保護にとって遠大な意味を持つことになるでしょう。

チュイ氏についての詳細情報は、略歴をお読みください:http://hug.hk/about-apple/ 

Search Pew Scholars